木版摺りに使うバレンのお話です。
竹の皮をはがして、中身を出してみます。
竹の皮の元に近い部分の、三分の一くらいの丈夫なところ。
その皮を細く裂いて、縄のように編んだものが中に入っています。
これは、八コと呼ばれている編み方のものを渦巻き状に巻いて
当て皮という台に収めたものです。
縄の凸凹が程よく紙の面に当たり、摺ることができます。
これは十二コと呼ばれている編み方のバレンです。
八コに比べて当たりが柔らかく、細かい線が多い版木を
摺るのに適しています。
バレンは、摺る用途によって数種類の編み方があり
仕事に合った使い方をしています。
バレンは一生ものの道具で、使えば使うほど手に馴染んで
使いやすくなっていきます。
前の写真は、修行時代に購入したもので30年くらいは使って
います。
この写真のバレンは、兄弟子から譲り受けたもので
たぶん三世代に渡り使ってきたものではないかと
思います。
たいへん摺りやすい魔法の道具です!!
こんばんわ
バレンは、学生時代に版画で使用しましたが、やはり、プロ仕様は違いますね。いい仕事は、いい道具というのも頷けます。
崖さん、ありがとうございます。
道具に助けてもらっています。
道具 命ですね。
mis**_26さん、ありがとうございます。
おっしゃる通りです!
この美しい渦巻きは見えないところですよね。
見えないところの塩梅が摺り加減を左右するんですよね。
大切なもの程、目には見えないってことですね。納得。
梅花さん、ありがとうございます。
深い話ですね。
このバレンは本当に違うよね!私も版画家から頂いて、使わせてもらっています。使う度に手に馴染んで手の一部になる感じです。…受け継ぐと同時に責任を感じています。
TOSHIOさん、ありがとうございます。
そうですか!大切に使っていきたいです。