桂本万葉集の料紙を製作しました。
工程を紹介しようと思います。
原本の料紙は染紙に金銀泥を使って、鳥や草木が
描かれています。
作業は、染紙に金泥の木版と銀泥の木版の
2版をつかって文様を入れます。
写真は、金泥を膠で解き、フノリを加えたものが
鉢に入っています。
始めに木版で金泥を摺ります。
これは、版に金泥を付ける道具です。
桐の木の台に絹本が張ってあります。
これも、近所に住んでいる木のおもちゃ作家さんが
作ってくれました。
以前の投稿で、箔盤を作ってもらっています。
解いた金泥を木版に付けているところです。
ここに染紙を乗せてバレンで摺ります。
手元の拡大です。
金泥だけ摺りあがったところです。
銀泥の版です。
金と同じ道具が銀泥用にあります。
金銀の泥で摺りあがったところです。
これで仕上がりです。
もう一種類の桂本万葉集の料紙です。
5色くらいの染紙を使って製作します。
日本画では金泥を焼く事をします。
水で溶いた金泥の上澄みを捨て、コンロなどの熱で炙り焼きをいれます。
それから膠で溶いて描いて行きます。
輝きが違います。
版画では焼きを入れる事はなさらないですか?
徳橋様
基本、泥の溶き方は日本画と同じです。
時間をかけて溶くほど、状態としては
使いやすくなりますね。
なかなか十分な時間をかけていません。
皆様、色々と工夫をされて取り組んで
いるようですね。