今回は、箔を撒くための竹筒のお話です。
箔を紙の上に撒くために、竹筒にいれてから
作業します。
砂子や切箔は数種類の大きさが有るので
竹筒に張る網目もそれに合わせて大きさを
変えます。
糸は、基本的にどんなものを使っても
大丈夫ではないかと思います。
写真は、絹本(絵絹)の切れ端を先のとがったもので
ほぐしているところです。
この糸を一本づつ筒の出口に張ります。
雲母摺り用のタンポを張り替える時に
必ず切れ端が出るので、利用しています。
これは、荒い砂子を撒くためのものです。
これは、切箔の大切を撒くためのものです。
張ってから、実際に使ってみるまでは
良いのかどうかは、わかりません。
箔が出過ぎても、その逆でも
使いにくい道具になってしまいます。
その時は作り直しです。
鹿皮が巻いてあるのは、竹筒を置いたときに
糸が直接当たるのを防ぐ為です。
持って置いての繰り返しですので
置いたときにどうしても網の面が下になり
台に当たり、糸が切れやすくなります。
繊細なお仕事ですね。
まさか絹本の絹糸を使うとは知りませんでした。
私など残り箔をまとめておいたものを竹筒に入れ、隈取筆でまくくらいしかやった事がありませんが、つくづく細やかな作業だと感心しきりです。
徳橋様
ありがとうございます。
刺繍用の撚りをかけていない糸がよいと
教えて頂いたことが有ります。
箔が思い通りに撒けるよう、まだ工夫の余地は
有りそうですね。