かな料紙 - 小室かな料紙工房 -

伝統的製造方法で、書道用かな料紙を製作しています。このWebサイトでは、製作に係わる職人の立場から、かな料紙の作り方や種類など説明したいと思います。

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筋切(すじぎれ)の料紙


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筋切の料紙を作っています。

染め紙に荒い砂子を撒いてから、飛び雲を書き込みます。
写真は、線を入れて乾燥させているところです。

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もともとは歌合せの横に線の入った料紙を
90度回転させて、縦に線がくるようにして使っています。

線を料紙の景色として見立てています。
原本をみると、飛び雲が縦になっていたり、
描き模様が横向きだったりしています。

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線は銀泥を膠で解いたものを、カラス口で引いています。

カラス口は製図の機械化に伴い、
今はほとんど作られていないと聞いています。

大切な道具です。

コメント

  1. 徳橋恭子 2015.03.23

    からす口。懐かしいです。昔、は基本造形、製図の授業では欠かせない用具でしたね。引き出しの中にまだあります。もう使えなくなったかも(笑)

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      小室 久 2015.03.26

      徳橋様
      そうですか!カラス口、お使いになったことがあるのですね。
      砥石を使って、先を調整するとのことですが、まだ試みたことはありません。
      同じ規格のものでも、ハンドメイドなのでそれぞれに使い心地が違うので
      親しみを感じます。

  2. かみがいと せいりゅう 2015.04.03

    世界無形文化遺産に登録された「和紙」は楮のみを原料とするものと最近知りました。雁皮・三椏が原料のかな料紙の登録は関係者の方達は望まれているのでしょうか?特にかな料紙の「装飾技法」は素晴らしく、海外に出たときに日本語を学ぶ学生達に渡して喜ばれました。

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      小室 久 2015.04.04

      かみがいと様
      世界文化遺産の話は、業界では
      それほど話題にならなかったように
      感じました。
      雁皮や三椏も注目されたら良いですね。

      日本語を学ぶ学生さんが喜んでくれましたか。
      とてもうれしいお話です。

  3. 横山 蕙雨 2015.04.08

    世界文化遺産に登録された和紙が楮のみとは全く知りませんでした。
    おかしいですね。
    アメリカ、セントルイスでの私の個展では仮名料紙の美しさは注目の的でした。
    小室さん❗️海外に向けてもっともっと大々的に発信して下さい。

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      小室 久 2015.04.09

      横山様、ありがとうございます。
      雁皮や三椏も取り上げてもらえたらよかったです。
      また、産地も限られておりましたので、越前和紙や
      土佐和紙など、広く対象とされたらと思いました。

      かな料紙が注目されたとは、すごくうれしいです!
      使って頂き、ありがとうございます。

      発信の仕方を考えて、頑張ります。

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