かな料紙 - 小室かな料紙工房 -

伝統的製造方法で、書道用かな料紙を製作しています。このWebサイトでは、製作に係わる職人の立場から、かな料紙の作り方や種類など説明したいと思います。

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工房日記の記事一覧

桂の雛人形

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いばらきの手しごと展、始まりました。
桂雛さんのお雛様の屏風にかな料紙を使って頂きました。

【京八番親王】  「袋帯:四季草花図」

西本願寺三十六人家集から伊勢集
見開き第4紙の料紙です。

左下に重ね継が3か所使われている
特徴のある料紙です。

全面の白唐紙は大波文様です。

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品格のあるお雛様に使って頂いて
たいへんうれしいです。
 
  いばらき手しごと展は19日(月)まで開催されています。
  お雛様を見に、ぜひお出掛け下さい。
  
  ジョイフル本田ニューポートひたちなか店ファッションクルーズ
   午前10時から午後8時まで

桂雛の小佐畑さんとは来年の3月に
常陸太田市の梅津会館で
かな料紙を背景にお雛様の展示を
する予定になっています。

どんな展示になるか、今からドキドキです。

(ブログの掲載に関しては、桂雛さんの許可を頂いています。)

特別賞の副賞

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第67回清和書展を見に行きました。

今回は初めて自作の料紙を特別賞の副賞として
使って頂きました。

もう何年も前の話になりますが、この仕事を始めた時、
有名な作家先生の料紙が
副賞としてガラスケースの中に飾られていました。

私もいつかここで使ってもらえるような料紙が
作れるようになりたい、と思いました。

時は流れて、こうして自作の料紙が飾られています。
感無量です。

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西本願寺三十六人家集の料紙から
能宣集、重之集、伊勢集です。

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清和書展は11日までです。
お時間がありましたら、ぜひお出掛け下さい。

清和書道会会長の植村齊先生には、ブログへの掲載を
快く許可して頂きました。
ありがとうございました。

祖父の作った料紙

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第37回日本書展を見にいきました。

会場で、お世話になっている先生が
 「あなたのおじいさんの料紙が出ていますよ」
と、案内して下さいました。

昭和59年一月に三越本店にて展示された
昭和天皇の御製を中島司有先生がお書きになった作品でした。

料紙は前年の製作だそうです。

私の工房は祖父 小室徳が創業者で、私は料紙匠の3代目になります。
工房には祖父の製作した料紙がほとんど残っていません。
なので、こうして作品になった料紙を見る機会があると
特別の思いがあります。

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部分の拡大です。

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日本書展は今月11日までです。
お時間ありましたら、ぜひお出掛け下さい。

現代書道研究所の佐伯司朗先生には、ブログへの掲載を
快く許可して頂きました。
ありがとうございました。

ふたつの手仕事展

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10月は展示会が2件あります。

【常陸太田手仕事展】

常陸太田市で活動する工芸作家の展示会です。
会場の梅津会館は一見の価値ありです。
旧常陸太田市庁舎で、現在は郷土資料館になっています。
二階が多目的なホールになっていて
コンサートなどのイベントも開催されています。

今回はその広いホールを使っての
展示です。
地元常陸太田では初の作品展示になります。

少し大きなものも出展してみようかと。

3日(土)と4日(日)、会場にいます。

常陸太田手仕事展

  会場  梅津会館 二階
       その他  オープンギャラリー倉
             やえちゃんち
              Cafe+1
  会期  2015年 10月1日(木)~4日(日)
        午前9時~午後5時

【いばらきの手しごと展】

茨城県の郷土工芸品の展示会です。
会場のジョイフル本田ひたちなか店は
国立海浜公園に隣接していて
会期のころには、コキアが見ごろになっているでしょう。

17日(土)と18日(日)、会場にいます。

いばらきの手しごと展

  会場  ニューポートひちなか内ファッションクルーズ1Fメインホール

  会期  2015年10月15日(木)~19日(月)
        午前10時~午後8時

 お時間がありましたら、ぜひお出掛け下さい。

茨城県郷土工芸品展

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今年も茨城県郷土工芸品展に出展します。

「料紙に書いてみよう!」
 今回は、友人の書家田山稔夫君の協力で
 ワークショップを行います。
 田山君の指導でその場でお客様に料紙に
 書いて頂こうと思っています。
 お客様のお好きな漢字一文字か二文字を
 書体や書き方を田山君が優しく指導致します。
 
 ハガキサイズと色紙サイズの2種類を用意して
 出来たものを、郷土工芸品の石岡杉細工さんの
 ハガキ掛け、色紙掛け、に飾って頂こう!
 という、三者によるコラボレーション企画です。

 多くの皆様の参加をお待ちしています。

  【メインにご用意した商品のご紹介】
     無地砂子ハガキサイズ料紙 216円(税込)
     石岡杉細工ハガキ掛け   800円(税込)
                合計   1,016円(税込)
              特別価格   900円(税込)

     継ハガキサイズ料紙     756円(税込)
     石岡杉細工ハガキ掛け   800円(税込)
                合計   1,556円(税込)
              特別価格  1,400円(税込)


 茨城県郷土工芸品展

  平成27年9月4日(金)5日(土)6日(日)
    茨城県庁2階県民ホール
      午前10時~午後4時

 お時間ありましたら、どうぞお出かけください。

飾扇(かざりおおぎ)

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料紙を飾扇に仕立ててもらいました。
仕舞扇(しまいせん)と言う大きさです。
能に使われている扇だそうです。

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仕立てる前の写真です。
フェイスブックとツイッターには一度投稿したので
覚えていらっしゃる方も多いと思います。

草木染による染紙に箔装飾が施してあり
破継になっています。

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今回は2点製作しました。
もう一つも載せてみます。

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仕立てる前の写真です。
同じく草木染による染紙に加工してあります。

右側の場面は型砂子による装飾です。
左側は木版に銀泥を絵の具として摺っています。
切継になっています。

扇は様々な大きさや様式のものがあるので
何種類か作ってみたいと思っています。

カスミ(砂子)

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今日は「カスミ」と呼ばれる砂子の振り方のお話です。
横カスミ、棒カスミなどと呼ばれることも。
使う砂子は型砂子と同じく一番細かいタイプの砂子です。

源氏物語絵巻の詞書の料紙にに多く使われています。
また、平家納経にも使われています。

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カスミの大きさに合わせて何種類かの太さの異なる
竹筒が有ります。
型砂子の時と同じように、布が張ってあります。

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膠とフノリの溶液を接着剤とするのは今までと同じです。

刷毛で溶液を引いたところに、カスミを振ります。

一か所づつ、金属の小さな棒でたたいて
カスミの形を整形していきます。

たたく道具は基本的にいろいろ試してみて
使いやすいものが良いのだと思います。
特に決まったものではないと思います。

風は厳禁です。
ほんのわずかな空気の流れが、整形の邪魔をします。

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前回と同じように押さえます。
一か所づつ押さえるので、小さな押さえ紙の方が
作業はしやすいと思います。

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砂子の撒き方によって、全体の雰囲気が変わります。
古筆によって形は様々です。

4つ目は古筆ではあまり見かけませんが
雰囲気が柔らかいので載せてみました。

型砂子

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型砂子についてお話をしようと思います。

写真は源氏物語絵巻の詞書の料紙、「夕霧」の
下の方にある型砂子です。

原本の写真は黒くなっていますが、
もともと銀の砂子が変色したものです。

使用する砂子は、一番細かいタイプのものです。
詳しい作り方は、以前の投稿でご覧ください。

  http://kanaryoshi.com/997/

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渋紙に、原本の線を転写して型紙を作ります。

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型紙はある程度示しておきます。
湿したタオルを乗せて全体に平均に湿るようにします。

そうしないと紙に乗せた時に、膠を引いた紙の水分を
吸ってしまい波打って隙間が出来たりします。

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膠とフノリをといで薄めたものは、前回と同じです。
同じように刷毛で紙の表面に引きます。
茶色で撮影したものは、砂子が分かりにくかったので

ここから藍色の染紙に替えました。

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型紙を乗せます。

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砂子を入れた竹筒で、端から撒いていきます。
砂子が細かいので、竹筒の出口には布が張ってあります。
撒き終えたら、前回と同じように押さえ紙を乗せて
手で砂子を押さえます。

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型紙を外してから、乾燥させます。

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型の違う型紙で撒いたものです。

箔を撒く その4

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今日はトメドーサについてです。

箔を撒いてから、よく乾かし、それから「トメドーサ」を引きます。
ドーサ液については、2013年7月12日の投稿をご覧ください。

     http://kanaryoshi.com/518/

ニジミを止めるためのドーサ液に比べて
ミョウバンの量を半分くらいにします。
また、さらに薄めに合わせます。

これも加減は、職種によって変わると思われますので
参考という事にして下さい。

写真は、箔を撒いてから一度良く乾かした紙に
トメドーサを引いているところです。

トメドーサを引いたら、そのまま乾かします。

【トメドーサの効用】
 〇箔がよりよく定着する。
 〇箔上の墨の乗りが良くなる。
 〇銀の変色を遅らせる。

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特に銀はそのままだとすぐに変色がはじまります。

写真は、銀箔を紙に平押ししてから10年経過したものです。

片方にだけトメドーサが引いてあります。
そのままだと数カ月で色が変わっていくのが分ります。

銀箔はそれでも少しづつ色が変化します。
古筆の中でも源氏物語絵巻の詞書の料紙は
800年を経て、かなり銀箔が黒くなっています。

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写真は、私の祖父の手による料紙です。
もう50年以上にはなると思います。

だいぶ黒くなってきています。

変色は周りの環境にもかなり影響をうけますので
保存の仕方にもよるのだと思います。

箔を撒く工程を4回に分けて投稿しました。
大まかな作業の流れをおわかり頂けたでしょうか。

箔を撒く その3

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今回は、紙に薄めた膠の溶液を刷毛で引いて
荒い砂子を撒いてみようと思います。

荒い砂子の作り方は2014年1月28日の投稿をご覧ください。
   http://kanaryoshi.com/987/

写真は、膠の溶液を薄めたものが
バットに入っています。

薄める、と言ってもどのくらいかわかりにくいですね。
普段は、量ったことはありません。

もう一回作り直して、今度は量ってみました。
原液は三千本膠一本(約12g)にフノリ(1.2g)を
200ccの水で溶かします。

濾したこの原液を25ccに対して、お湯を
350cc~450ccくらいの感じで薄めます。

数字にするとこのくらいでしょうか。
あくまでも目安ですので、実際に撒いてみて
濃くしたり、薄くしたりと調整します。

刷毛は馬の毛のものを使っていますが
羊毛の水刷毛を使っても大丈夫です。

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分りやすいように、写経用の紫紙に
撒いてみます。

刷毛に適量を含ませ、横、縦、横、縦、位の感じで
紙に薄めた溶液を引きます。

含ませる量は数字では表せませんので、
適量です。

含ませる量が少ないと刷毛が
動かし難くなります。

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竹筒に入れた荒い砂子を全体に
撒きます。

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そのあと、押さえ紙を乗せて
上から、掌で擦るようにして押さえます。
押さえた紙に砂子がたくさん付いてしまう
時は、溶液の付け過ぎ、または濃すぎる
事が原因です。

紙は色々なものが使えます。
写真は、ボーガスペーパーです。
くしゃくしゃと丸めて、クッションに使う
為の割安の再生紙です。

新聞紙でも大丈夫です。
ただ最低でも半年より古いものを
使って下さい。
インクが落ち着いて料紙を汚す
確率が少なくなります。
理想は3年くらい。

出来たら全開に広げたものを
重ねて押しをします。
さらに直径20㎝くらいに巻いて
保存しておきます。
しわが比較的きれいになって
使いやすくなります。
新聞巻が何本かいつも作り置きして
あります。
何にでも使えてとても重宝します。

すみません。
話がそれました。

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写真は、荒い砂子、中くらいの砂子、細かい砂子
を撒いたものです。
砂子を作るフルイの目の大きさによって
変わります。

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荒い砂子を使った古筆の料紙の中で
写真は、筋切の料紙と大字朗詠集の
料紙です。
どちらも、金と銀の荒い砂子が撒かれています。

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