かな料紙 - 小室かな料紙工房 -

伝統的製造方法で、書道用かな料紙を製作しています。このWebサイトでは、製作に係わる職人の立場から、かな料紙の作り方や種類など説明したいと思います。

メニュー

箔を撒く その1


DSC04175

今日から金箔、銀箔を撒いて料紙を装飾するお話を
数回に分けて投稿しようと思います。

まず箔を定着させる為の接着剤の役目をする液を
作ります。

使用する紙にはドーサが引いてあり、にじまないように
してあります。
箔の装飾で、ドーサはとても大切です。
ある程度ドーサが効いていないと
箔の定着が良くありません。

どの程度?と言う質問にはっきりとした言葉で
答えられません。
すみません。

良い加減を何とかうまく伝えたい!
と思うのですが。

話を進めます。

ドーサが引いてある紙に箔を撒く、と言う状況で
お伝えしようと思います。
いろいろな紙を使うことになると思いますが
すべてドーサが引いてあり、にじまない紙を使っています。

写真は三千本膠とフノリです。
三千本膠が、一本でだいたい12gくらいです。
フノリは目安でその1割くらいの量です。

DSC04177

三千本膠はこのままでは溶かしにくいので

布に包んで折ります。
気を付けないと、けっこう鋭い破片になります!

DSC04173

それからコップに1杯くらいのお湯を入れて
湯煎して溶かします。
これくらいの量でしたら、それほど時間はかからないと
思います。

フノリと膠を混ぜた溶液は、傷みやすいので
少量をその都度作るようにしています。

溶けたら布で濾して、箔を撒くための接着剤の
原液の出来上がりです。

コメント

  1. 瀬畑雄二 2015.04.28

    楽しみにしてますよ。

    • アバター画像
      小室 久 2015.05.01

      瀬畑さん、ありがとうございます。

      構想を考えているうちに、一年経ってしまいました。
      なるべく間が空かないように、頑張ります!

展覧会のお知らせ

アーカイブ